初秋の涸沢カール |
山登りと言っても、色々な形がある。
近隣の里山歩きから
百名山級の登山まで、
又単独行から
グループ&ツアーと色々有る。
世界の屋根と言われる様な
ところを目指し最高の技術を
要するような登山は別として、
夫々一長一短がある事は承知しているが、
今回目にした余りにも無謀と言うか無知と言うか
自殺行為に等しいと言う様な服装、
装備で涸沢から奥穂高岳向かっていた若者二人を目にした。
時は9月29日午前11時頃、
所は涸沢カール内、
前から登って来る男性の若者二人連れの服装に目が釘付けになった。
パノラマコースから外れた
奥穂への登山道をザイテングラードに向っていたから
奥穂へ登るのだろう、
足元はスニーカー背中にはデイバック、
手にはこうもり傘、頭はタオルで帽子代わりにかぶっている。
着ている物はと見ると半袖のTシャツ一枚、
ズボンまでは見る余裕が無かった。
二人とも全く同じ服装で目が点になった。
まるで裏山で散歩している様な感覚なんだろうと想像する。
ここは2300mの涸沢まして奥穂は3000mを超える日本で三番目の高さ、
行動中は汗もかくし体温が上がるので
Tシャツ一枚で充分なのだが休憩すると体温が下がることは知っているだろうが、
やはり無謀だ。
以前報道された、「トラウシ山」での遭難をどう捉えているのだろうか、
推して知るべしで有る。
因みにのその時の翡翠の服装は
下着に半袖Tシャツ、上に長袖のシャツ、
上着に薄手のウインドウブレーカーその上に防寒着として雨具の上着、
合計4枚で、もちろん足元は足首まで保護している軽登山靴、
これでも立ち止まると寒くなる。
声を掛けようと思ったが、かえって怖がって事故でも、
まして逆切れされてもと思い止まった。
その後事故の報道を聞かないので無事だったのだろうと推測するが、
何か起こってからでは遅すぎる。
これだと以前述べた「山ガール」の方と格段の違いが有る。