2013年1月15日火曜日

70男古希の挑戦 槍ヶ岳 余話 Ⅱ 






・・・ちょっといい話・・・ピッケル



ロッジの廊下で、ザックの横に年季の入ったピッケルを見つけ

使っている人を想像していた。



明神池

翌日、天狗原分岐を超えて坊主岩小屋まであと半分ぐらいの所で
前を見ると、件のピッケルが休憩していた。

年季の入った見事なピッケルですねと声を掛けると、大正時代からの物ですと・・・。
通常より少し長いそうで、ご家族に内緒で持ち出したらしい。
何故、そんな年代物を今時分と訝っていたら、
63歳というこの男性のお母様が85歳でこの春他界されたそうで、
生前もう一度槍ヶ岳に登りたいと・・・・。

話の節々からすると代々使っていたと推測した。
お母様も使っておられたので有ろうそのピッケル。

ザックの中にはご遺骨が入っていると云う、
今回の山行はお母様の夢を叶える為の散骨の登山だそうだ。

私は、親孝行らしき事をした事が無い・・・、頭が下がる思いである。
お気を付けてと分かれたが、槍では合えなかった。

これに似た話は、数年前に涸沢であった。
ヒュッテのテラスで穂高を写していたら、シャッターをと・・・。
カメラを渡され構えるとちょっと待ってください。
胸ポケットから、女性の写真を・・・。  数年前になくなられた奥様だそうで、
一度連れてきたかったのでと、一緒にカメラの前に・・・。
そしてパチリ、そのとき奥様もニッコリ・・・。


・・・宮司さんの時間・・・穂高神社

毎回上高地に来ると、穂高神社の明神池に・・・
人の少ない早朝に撮影しそれから小屋の食事をする事にしている。
宮司さんが居られなかったら、拝観料を受け皿に入れて・・・。
今年の春も、何時もの様に、5時半ごろに・・・。
すると、ロープが張ってあり、拝観は6時からの張り紙。
しかも、チャイムが鳴り、しっかりと監視していた。
今回も同じと思いながら、念の為に入口まで行くと・・・張り紙はあるがロープが無い、
勿論チャイムも鳴らない、受け皿に拝観料を入れて中へ・・・・。
槍から帰ってきて、行くと今度はロープと張り紙。
仕方がないので、付近を散歩して20分前に行くと・・・
宮司さんが、窓口に・・・・、何とも大らかな対応・・・
拝観時間は宮司さんの起床の都合らしい。


・・・写生三昧・・・小梨平のテント

小梨平の不思議なテント


ここ数年小梨平に気になるテントが一張り、一昨年の、春と秋に入山と帰りに見かけた。
前年の秋にも見かけた同じテントである、そして昨年の春も、
同じ所に同じテント、やはり外には絵画が展示?してある。
もちろん油絵であるが、主がいない。 この絵画は売り物(?)にしては点数が少ない。
何時見かけても主がいない、気になる不思議なテント。
昨春、河童橋付近で写生しておられる男性を見かけて、声を掛けた。
奇しくもこのテントの主だった、元は自動車の板金工場を営んでおられたが、
息子さんに運営を任せて、ご自分は好きな絵画に没頭・・・・。
しかも、この上高地に開山から閉山まで、滞在して好きな事をしていると・・・。
謎が解けたが、なんと羨ましい。

そして今回、テントは?と、小梨平を通過時に見ると主が居られた、
≪こんにちは・春にお会いしました≫と声を掛けて通り過ぎた。
下山時に見ると、やはり主は居なかった、どこかで写生されているのだろう。


・・・案ずるより・・・膝

以前から痛めていた膝、今回の挑戦に影響してはと・・・過度のトレーニングは控えていた。
ザックの中に痛み止めの塗り薬を入れ、毎日の歩きの初めと終わり、就寝前に塗りリハビリに努めた。
しかし膝は殆ど痛まなかったが、何時も使わない筋肉は悲鳴を上げていた・・・
特に最終日の、天狗原への下りのハシゴと鎖そして雪渓を含む、

南岳から上高地まで、約12時間45000歩の過去最多を歩いた。
それでも膝は痛くならなかった。  案ずるより・・・・だった。

これからのトレーニングは、もう少し負荷を上げよう。

 

0 件のコメント:

交通事情

交通事情 先日所用で市内路線バスを利用した。 すこし早めにバス停まで行き時刻を確認してベンチに座った。 ガラ携を操作しながら、○○番の乗り場は? と高齢の男性に尋ねられた。 教えた方向に男性が歩いて行ったが、 間違っていることに気...